育て方

ドラセナ・ドラコ(竜血樹)の育て方|置き場所・水やり・冬越しと、ゆっくり太る幹の楽しみ方

素焼き鉢に植えられた若いドラセナ・ドラコ。太くなめらかな灰褐色の幹の先から、細長い青緑色の剣のような葉が放射状に広がっている
AIで生成したイメージです
この記事の結論

ドラセナ・ドラコ(竜血樹)は、カナリア諸島などに自生する、太い幹と剣のような葉をもつ植物です。成長はゆっくりで、春から秋は日によく当て、土が乾いてからたっぷり水を与えます。根腐れがいちばんの失敗なので、冬は水を控えめに。寒さには比較的強いほうですが、霜には当てず、冬は5℃以上、できれば10℃前後の明るい室内で管理します。

ドラセナ・ドラコ(Dracaena draco)は、大西洋のカナリア諸島やマデイラ諸島などに自生する植物で、幹に傷がつくと赤い樹液がにじむことから「竜血樹(りゅうけつじゅ)」と呼ばれます。自生地では太い幹から枝が傘のように広がる大木になりますが、鉢植えでは何年も一本の幹の先に葉を広げた姿で、ゆっくりと幹を太らせていきます。

観葉植物として出回るドラセナの仲間とは育て方が少し違い、日当たりと乾きを好む点では塊根植物に近い植物です。この記事では、置き場所・水やり・冬越し・植え替えと、枝分かれの仕組み、似た種類との違いを順にまとめます。

ドラセナ・ドラコとは|乾いた島に育つ、ゆっくり太る木

項目目安
学名・別名Dracaena draco・竜血樹、ドラゴンツリー
原産カナリア諸島、マデイラ諸島、カーボベルデ、モロッコの一部
姿太くなめらかな幹の先に、青緑色の細長い葉が放射状に付く
生育春と秋によく育ち、成長はゆっくり
冬の最低温度5℃以上、できれば10℃前後。霜には当てない
育てやすさ丈夫だが、水のやりすぎによる根腐れに注意

自生地は、夏は乾いて冬に雨が降る、温暖な海沿いの気候です。日本の高温多湿の夏はやや苦手で、真夏は成長がゆるみます。

置き場所|明るい場所で、風を通す

  • 春と秋:よく日の当たる屋外か、明るい窓辺。日に当てるほど幹が締まり、葉の色も深くなります。
  • 夏:屋外なら雨の当たらない明るい場所で、風通しを優先します。真夏の西日が強い場所では、葉先が傷むことがあるので軽く遮ります。
  • 冬:明るい室内の窓辺。暖房の風が直接当たらない場所に置きます。

光が足りないと、葉が細く長く垂れ下がり、幹の上部が細くなります。室内で育てる場合は、できるだけ窓の近くに置き、足りなければ育成ライトを足します。室内では空気が動かず鉢が乾きにくいので、サーキュレーターで弱い風を当てると根腐れの予防にもなります。

水やり|乾いてから、たっぷり

ドラセナ・ドラコでいちばん多い失敗は、水のやりすぎによる根腐れです。

季節水やりの目安
春・秋土が中まで乾いたら、鉢底から流れるまでたっぷり
夏乾いたらたっぷり。ただし成長がゆるむ真夏は、乾いてから1〜2日おいてから
冬土が乾いて数日たってから、少量。寒い部屋ではさらに間隔を空ける

土の乾きは、竹串を鉢の深くまで挿して抜き、湿った土が付いてこないかで確かめます。受け皿にたまった水は必ず捨てます。下の葉が少しずつ黄ばんで落ちるのは、成長にともなう自然な入れ替わりです。上の葉までまとめて黄ばむ、幹の根元が柔らかいといった様子は、根が傷んでいるサインです。

冬越し|霜を避け、5℃以上を保つ

ドラセナ・ドラコは、ドラセナの仲間のなかでは寒さに比較的強いほうですが、霜や凍結には耐えません。

  • 最低5℃以上を保てば冬を越しやすく、10℃前後あれば安心です。
  • 寒い時期ほど水を控えめにします。冷えた湿った土が、根腐れのいちばんの原因です。
  • 秋に夜の最低気温が10℃を下回りはじめたら、屋外の株は室内に入れます。

冬は成長がほとんど止まります。葉の数が増えなくても、幹が硬く、葉の色が保たれていれば問題ありません。乾いた土地の植物の冬越しの考え方は塊根植物の冬越しにまとめています。

用土と植え替え

用土:水はけのよい粒の土を中心にします。赤玉土・軽石・日向土などを組み合わせ、観葉植物用の土を使うなら軽石を足して水はけを上げます。配合の考え方は用土の選び方にあります。

植え替え:成長がゆっくりなので、2〜3年に一度で十分です。時期は暖かくなった4〜6月。鉢底から根が出ている、水がしみ込みにくくなったといった様子が目安です。鉢はひと回り大きいものを選び、大きすぎる鉢は土が乾かず根腐れのもとになるので避けます。鉢の選び方は鉢の選び方にまとめています。

ドラセナ・ドラコの幹の根元。灰褐色のなめらかな幹が少しふくらみ、粒の粗い用土に植わっている 粒の粗い用土に植えた幹の根元のイメージ。(AIで生成したイメージです)

枝分かれの仕組み|一本立ちの時期が長い

ドラセナ・ドラコは、若いうちは一本の幹がまっすぐ伸び、その先にだけ葉を付けます。自生地で見られる傘のような枝ぶりは、株が成熟して花を咲かせたあと、花の付け根から枝が分かれることで少しずつできていきます。鉢植えで花が咲くまでには長い年月がかかるため、家庭では一本立ちの姿を長く楽しむことになります。

幹の先を切ると脇から芽が出ることもありますが、成長がゆっくりな植物なので、切ってから姿が整うまでには時間がかかります。背丈を抑えたい理由がなければ、自然な一本立ちのまま育てるのが無理のない楽しみ方です。

ソコトラ竜血樹(シナバリ)との違い

「竜血樹」と呼ばれる植物には、イエメンのソコトラ島に育つドラセナ・シナバリ(D. cinnabari)もあります。

見るところドラコシナバリ
自生地カナリア諸島などソコトラ島(イエメン)
葉青緑色で、やや柔らかい硬く、より厚みがある
流通比較的見かける少なく、成長もさらに遅い

育て方の基本は似ていますが、シナバリのほうが寒さと過湿により気をつける必要があります。

ペットのいる家での注意

ドラセナの仲間は、犬や猫がかじると体調を崩すことがあるとされています。ペットの手が届かない高さや部屋に置き、落ちた葉はこまめに片付けます。かじってしまって様子がおかしいときは、自己判断せず動物病院に相談してください。植物とペットの置き場所の考え方はユーフォルビアとペットの記事も参考になります。

乾いた土地の植物を、部屋に飾る塊根植物や多肉植物を、光と風を確保しながらインテリアとして置く工夫をまとめています。
塊根植物の飾り方を見る →

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よくある質問

ドラセナ・ドラコは室内で育てられますか?

育てられます。ただし光が足りないと葉が垂れ下がり、幹の上部が細くなります。できるだけ明るい窓辺に置き、春から秋は屋外の明るい場所に出すと、締まった姿に育ちます。

下の葉が黄色くなって落ちます。大丈夫でしょうか?

下の葉が少しずつ黄ばんで落ちるのは、新しい葉との入れ替わりで、自然な変化です。上の葉までまとめて黄ばむ、幹の根元が柔らかいといった場合は、根腐れを疑い、水やりの間隔を見直します。

なかなか大きくなりません。肥料を増やしたほうがいいですか?

ドラセナ・ドラコはもともと成長がゆっくりな植物です。肥料を増やしても急には育たず、根を傷めることがあります。生育期に薄めた液体肥料を月1回ほど与え、日当たりと水やりを整えるほうが確実です。

冬は何℃まで耐えられますか?

霜や凍結には耐えません。最低5℃以上を保てば冬を越しやすく、10℃前後あれば安心です。寒い時期は水を控えめにし、冷えた湿った土にしないことが大切です。

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