相場

ユーフォルビア飛竜の価格と相場|大きさ別の値段の目安と、値段を分けるところ

縁側の板の上に、小さな実生苗、中くらいの株、白灰色の大きな塊根から平たい枝を星形に広げた大株の飛竜が、大きさ順に3鉢並んでいる
AIで生成したイメージです
この記事の結論

ユーフォルビア飛竜(Euphorbia stellata)の値段は、実生の小苗なら1,000〜3,000円前後、塊根が3〜5cmほどに育った株で数千円、塊根のはっきりした5cmを超える株で1万円前後から2万円ほど、形の際立った大株で数万円がよく見かける目安です。値段の骨格は塊根の太さ、つまり育った年数で決まり、同じ大きさなら枝が短く締まって星形にまとまっているかで差がつきます。流通の多くは国内で種から育てた実生株で、はじめの一株は根の張った小さな実生株から迎えるのが無理のない入り口です。

飛竜(ひりゅう)は、かぶのように太った根の頂から、平たく波打つ枝を星形に広げるユーフォルビアです。通販やオークションでは、同じ「飛竜」「ステラータ」の名前で千円台の苗から数万円の株までが並んでいて、どこが妥当なのか迷いやすい植物でもあります。先に答えを置くと、飛竜の相場は小苗なら千円台から、塊根のはっきりした株で1万円前後から2万円ほどです。この記事では、よく見かける値段の幅を大きさ別に並べ、そのあとで値段を分けるところ、出品表記の読み方、迎えたあとの育て方の要点を順にまとめます。育て方の詳しい手順は飛竜の育て方に、塊根植物全体の相場の見方は塊根植物の相場に、塊根植物というくくりの全体像は塊根植物・コーデックス入門にまとめています。

飛竜の価格相場|大きさ別の目安

飛竜の値段は、ほとんど塊根の太さで決まります。園芸店・専門店の通販・オークションやフリマの出品を横に眺めたとき、よく見かける幅はおおむね次のとおりです。

大きさ・出どころ株の様子よく見かける幅
種数粒〜十数粒の袋数百円〜千円台
実生の小苗2号鉢前後・塊根の幅1〜2cm1,000〜3,000円前後
中くらいの実生株3号鉢前後・塊根の幅3〜5cm、枝が十数本3,000〜8,000円ほど
塊根のはっきりした株4号鉢前後・塊根の幅5cm超、枝が星形にまとまる8,000円〜2万円前後
大株・姿の際立った個体塊根が太く肌に年数の味わいがある2万円〜数万円

数字は「正しい値段」ではなく、目の前の株が幅のどのあたりにいるかを読むための目安です。時期や売り場、1鉢に何株入っているかで前後します。オークションでは抜き苗や複数株のまとめ売りも多く、1株あたりにすると表より安く見えることがあります。反対に、枝がよく伸びて見栄えのする初夏から秋は、同じ大きさでも少し高めに並ぶ傾向があります。

同じ塊根性のユーフォルビアや、パキポディウムなどの人気種と比べると、飛竜は手の届きやすい側にいる植物です。種類ごとの値段の段差は塊根植物の相場で一覧にしています。

値段を分けるところ|塊根の太さと枝の締まり

値段の骨格は、塊根の太さ=育った年数

飛竜の塊根はゆっくり太ります。種から育てた苗は1〜2年で指先ほどの塊根を作り、そこから年を重ねるごとに少しずつ太っていきます。大きく育った株でも塊根の高さは5〜15cm・太さは6〜7cmほどなので、数センチの違いが、そのまま数年分の違いになります。値段が塊根の幅で段階的に変わるのはこのためです。

小苗が千円台から手に入るのは、飛竜が種から殖やせて、国内で育てられた実生株が多く出回っているからです。逆にいえば、太い塊根の株の値段は、その年数を傷ませずに育ててきた時間の値段で、短く縮める方法がありません。

同じ大きさなら、枝の締まりと形で差がつく

浅い素焼き鉢に植わった飛竜を上から見たところ。白灰色のかぶのような塊根の頂から、白い模様の入った平たい枝が星形に広がっている 塊根の太さと、枝が短く星形にまとまっているかが、値段を分ける2つの見どころです。(AIで生成したイメージです)

塊根の大きさをそろえても、なお値段が分かれることがあります。見られているのは次のようなところです。

  • 枝の締まり:日によく当てて育った株は、枝が短く幅広く、地面に沿うように低く広がります。光が足りずに細長く伸びた枝は短くは戻らないため、同じ大きさでも控えめな値になります。
  • 星形のまとまり:枝が塊根の頂から四方へ均等に出ている株は、飛竜らしい姿として好まれます。片側に偏った株は値が下がりがちです。
  • 塊根の形と肌:丸く低く張った塊根、白っぽく締まった肌、年数を感じさせるしわや割れは、上の値を付ける理由になります。
  • 枝の模様と縁の波:濃い緑に白い模様がはっきり入り、縁が波打つ株は見栄えがよく見えます。

日によく当たって枝が短く星形に広がった飛竜と、光が足りず枝が細長く伸びて垂れた飛竜が並んでいる 左は枝が短く締まった株、右は光が足りずに枝が伸びた株。同じ大きさの塊根でも、見た目と値段の印象が変わります。(AIで生成したイメージです)

ただし、高い株がそのまま良い株ということにはなりません。小さな苗の枝が少しずつ星形にまとまっていく過程を見たい人もいれば、完成した姿を眺めたい人もいます。どんな姿の株を手元に置きたいのかを先に決めておくと、値段を見たときの基準がぶれにくくなります。

実生株と輸入株の違い|流通の多くは実生

飛竜の出品で「現地球」「輸入株」と書かれた株を見かけることは、ほかの塊根植物に比べて多くありません。売り場に並ぶ飛竜のほとんどは、国内で種から育てた実生株です。

実生株輸入株(現地球)
育った場所鉢の中(種から)自生地や海外の生産地
塊根の様子なめらかで、年数とともに太る太く、肌に荒々しい味わいがあることが多い
根の状態鉢の中で根が張っている根を短く整理された状態で届くことがある
よく見かける値段千円台〜2万円前後(大きさ次第)数万円〜(出回る数が少ない)
迎えたあとの手当て普段どおりの管理根を出させる管理から始めることがある

自生地は南アフリカ東ケープ州の限られた地域で、多肉質のユーフォルビアはワシントン条約で国際取引に許可が要る植物にあたります。こうした事情もあり、輸入株は出回る数が少なく、見かけたときの値段も高めです。一方で根の張った実生株は、日本の気候で育ってきたぶん環境の変化に強く、はじめての一株として穏やかに付き合えます。実生株と輸入株の違いそのものは実生株と輸入株の違いに、根のない状態で届く株の扱いはベアルートとはにまとめています。

出品の書き方から、相場のどのあたりかを読む

通販やフリマの出品で、値段と一緒に並ぶ書き方を読めると、その株が相場の幅のどこにいるのかを自分で当てはめられます。

出品の書き方何を表しているか値段の見方
「塊根径◯cm」「塊根幅◯cm」塊根のいちばん太いところの幅相場の帯を決めるいちばんの手がかり。2cm・5cmが帯の境目の目安
「◯号鉢」だけ鉢の大きさ。塊根の大きさではない写真で鉢の縁と塊根の幅を比べて見当をつける
「ステラータ」「stellata」飛竜の学名・別名飛竜と同じ植物。古い札では radiata と書かれていることもある
「発根未確認」「抜き苗」根が張っているか分からない、鉢から抜いた状態安く並ぶことが多い。届いたら根を出させる前提で選ぶ
「根上げ」塊根を土の上に持ち上げて見せている写真で大きく見えやすい。塊根径の数字で比べる
「◯株セット」株を選べない複数株のまとめ売り1株あたりは安いが、大きさや形はそろわない

とくに気をつけたいのが、鉢の大きさと塊根の大きさを取り違えないことです。飛竜は枝が横に広がるため、鉢いっぱいに枝が見えていても、塊根はまだ小さいことがあります。塊根の幅が書かれていない出品は、出品者に聞いてから表に当てはめると、高いのか安いのかを落ち着いて判断できます。写真からの読み方や出品者への聞き方は、オベサを例にメルカリで買うときの見方に、鉢の号数の見方は鉢のサイズの選び方にまとめています。

迎えたあとの育て方の要点

飛竜は、日本では春から秋に育ち、冬に休む夏型として扱います。値段の高い株ほど、迎えたあとの環境で姿が変わらないように気を配りたいところです。

時期置き場所水やり
春・秋屋外の日なたか、いちばん明るい窓辺。屋外へは半日陰で慣らしてから土が中まで乾いてから、鉢底から流れ出るまでたっぷり
真夏遮光30%程度。強い西日と照り返しを避ける土が乾いたら、涼しい夕方に
冬5℃を下限に、安心して見るなら10℃前後の明るい室内月1回ほど、暖かい日の午前に少量。5℃を下回るなら断水
  • 光:枝の締まりは日当たりで決まります。値段を分ける「短く星形にまとまった枝」は、迎えたあとの光で保たれます。
  • 水:太った塊根に水をためているので、多少遅れても枯れません。冷えた湿った土が続くと塊根が傷むので、秋から間隔を伸ばします。
  • 用土と植え替え:粒の土を中心にした水はけのよい配合で、2〜3年に1回、春に植え替えます。塊根を土から上げるかどうかで太り方が変わります。

季節ごとの細かな手順や、根を上げる仕立ての考え方、種まきと挿し木での増やし方は飛竜の育て方に順にまとめています。挿し木で増やした株は塊根ができにくいとされるので、塊根のある姿を求めるなら実生株を選ぶのが確かです。

はじめの一株に、どのあたりを選ぶか

値段の幅と差がつく理由が見えてくると、自分に合う帯もおのずと決まってきます。

  • 枝が星形にまとまっていく過程を見たいなら、実生の小苗〜中くらいの株。千円台から数千円で、塊根が少しずつ太っていく年月を手元で見られます。
  • 飛竜らしい姿をすぐに眺めたいなら、塊根のはっきりした株。値段は上がりますが、迎えたその日から星形の姿を楽しめます。
  • 大株や輸入株は、写真をよく見て選ぶ。塊根径の実寸、真上と真横の写真、根が出ているかがそろっているかを確かめてから決めると、届いてからの戸惑いが少なくなります。

実物を手に取れるなら、塊根を軽く押して硬く張っていること、株元が黒ずんだり柔らかくなったりしていないことを確かめます。株を選ぶときの見る順番は、オベサを例に良い株の選び方にまとめています。

迎えたあとの一年の管理枝を短く締める日当たり、塊根を傷めない水やり、5℃を下限にした冬越し、根を上げるかどうかの考え方をまとめています。
飛竜の育て方を見る →

縁側では、球形ユーフォルビアのオベサと鉄甲丸、その交配種であるオベサ鉄甲(愛好家のあいだでは「オベ鉄」)を中心に扱っています。個体ごとの姿を紹介していく予定です(個体販売は準備中)。はじめの入荷は入荷通知に登録いただいた方から先にお知らせします。

よくある質問

ユーフォルビア飛竜の相場はいくらくらいですか?

実生の小苗が1,000〜3,000円前後、塊根の幅が3〜5cmほどの株で3,000〜8,000円ほど、塊根のはっきりした5cmを超える株で8,000円から2万円前後がよく見かける目安です。姿の際立った大株や輸入株は数万円になることもあります。値段は時期や出品の具合で動くので、その時点の目安として見ておくのが落ち着いた見方です。

飛竜とステラータは同じ植物ですか?

同じ植物です。飛竜は日本での呼び名で、学名が Euphorbia stellata(ステラータ)です。「飛龍」と書かれることもあり、古い資料や札では Euphorbia radiata などの学名で記されていることもあります。名前が違っても、学名が同じなら同じ種類です。

安い苗と高い株では、育てやすさが違いますか?

値段で育てやすさが変わることはほとんどありません。安い苗の多くは種から育てた実生株で、根が張った状態で並んでいます。塊根が硬く張っていて、株元が黒ずんでいなければ、小さな苗からでも同じように育ちます。根が出ているか分からない「発根未確認」の株だけは、根を出させる管理から始める前提で選びます。

挿し木で増やした飛竜は、値段が違いますか?

挿し木の株は根は出ますが、種から育てた株のような太い塊根はできにくいとされます。塊根の太さが値段の骨格になる植物なので、塊根のある姿を求めるなら、実生株かどうかを出品の説明で確かめておくと安心です。

縁
縁側 編集部オベサ鉄甲を中心に、塊根植物とユーフォルビアの育て方と選び方を、静かに言葉にしています。

入荷のお知らせと育て方の便りを、月に二度。

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